【ネタバレ有】好きな漫画紹介:君に綴るうたかた
概要
絵柄が好みで読み始め、2025年元旦に一気読みしました。
ご都合主義にはならなかった
世の中にはヒロインが死んで離れ離れエンドの作品もありますが、私は正直好みはではないです。
昨今は暗い展開は好まれないのでかなり少ない印象ですが、この作品はそっち系です。
特に百合作品に関しては、ご都合主義でも何と言われようとも2人結ばれてハッピーエンドになってほしい感が強いので、クソ展開とか言われても、最終6巻だけ評価が★1にされても、ご都合主義でも何でもいいから、生きていてほしかった。
とは言え1巻最初の時点でそういう展開になることはかなり強く示唆されていたので覚悟はできていました。たまにそういう伏線なしにいきなり死ぬ作品もあって、そういう作品はほんとにダメージがデカすぎます。
後日談好きです
6巻完結に加えて「君に贈る永遠」という後日談小冊子があります。
大学生になって商業デビューした雫が出てきます。最後の雫の未練と優しさと吹っ切れた感じが入り混じった表情が好きです。夏織を通じて知り合った面々ともすごく仲がいいわけではないけど、たまに会っているみたいです。ゆるい繋がり、いいですね。
私は後日談やエピローグ全般が好きなので、この小冊子も大変てえてえでございました。
メインストーリーが終わったあとのエピローグには、高校や大学に合格した後の何もしなくていいときのような、ゆるやかな時間が流れている気がして、そこがとても好きです。
あとこの小冊子自体も救いだったんですが、あとがきにあった作者の思いが1番の救いでした。
1人の人間ができること
雫が夏織のために小説を書く、というのがテーマの1つです。小説の、基本的には自分1人の力でできること、という点に良さを感じました。
特に後半は残り少ない命の夏織のために、ということになります。もう大掛かりなことだったり、大人数での企画だったりはできないような状況です。
そんな中で、小説であれば、残りの貴重な時間を幸せに過ごすことができる、それはもちろん雫の小説だからなんですが、でもやっぱり文章ってすごいなぁと思いました。
実はこの感想ブログを始めたのもこの作品がきっかけです。今までも何回かブログを始めてはやめたり閉じたりしていたのですが、またやってみたくなりました。